■GOGORO■二輪のテスラGOGORO、プラットフォームのオープン化で飛躍期す
「二輪のテスラ」として知られる台湾期待のベンチャー、GOGORO(ゴゴロ)は独自のバッテリー交換インフラのオープン化に乗り出す。システムの斬新さと性能の高さ、スマートな製品デザインなどを武器に熾烈な台湾電気スクーター市場の本命に浮上。海外展開も打ち出している。台湾では大気汚染問題の解決に向け2サイクルエンジンの使用禁止が議論されており、国内の政策的な追い風は今後も続きそう。世界的なブランドに成長できるかはオープン化の成否にかかっている。
1)斬新なバッテリー交換方式を採用、6秒で交換が可能に
2)スマートフォンのアプリで車体や走行の状況などを随時モニタリング
3)発進からわずか4.2秒で時速50キロに到達し、最高時速は約95キロ。搭載する2つの電池をフル充電すれば、時速40キロで走行した場合に約100キロメートルの走行が可能。
最大の特徴はバッテリーの交換システムにある。従来型だとフル充電するのに一晩程度かかっていたが、同社は実質的に6秒程度に短縮してみせた。まずは電気スクーターを運転中、スマホにダウンロードした専用アプリが電池の残量が減ってきたと知らせてくる。アプリで最寄のバッテリー交換スタンド「ゴーステーション」の場所を検索。到着したらスクーターから、大きめの牛乳パックのような形をしたバッテリーパックを取り出す。9キロ程度とやや重いが、女性が持ち上げられないほどではない。ゴーステーションの電池スロットに使用済みのバッテリーを差し込むと充電済みのバッテリーが代わりに出てくる。かかる時間はわずか6秒だ。「ゴーステーション」は2016年2月現在で台北市など台湾北部を中心に約120ヶ所が営業しており、40ヶ所が建造中。増えれば増えるほど利便性が向上する。
充電式の電池はパナソニックが供給している。規模は不明だが同社は既にGOGOROに投資しており、今後の連携にも注目が集まる。プラットフォームのオープン化は2016年1月に米ラスベガスで開かれた家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」で初めて打ち出した。昨年にはオランダのアムステルダムへの進出を明らかにするなど欧州での動きが目立っているが、担当者は「オープン化の過程で日本市場でも事業展開する可能性がある」と話している。また、GOGOROは以前から大気汚染の改善が急務となっている東アジア市場の開拓に意欲を見せている。中国メーカーをはじめ電気スクーター市場の争奪戦は激しいが、欧州などでブランドを確立できるかがアジアでの展開の成否を左右しそうだ。
GOGOROの詳細ページ:http://www.gogoro.com/
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